カテゴリー「☆ビジネス」の41件の記事

2017年11月12日 (日)

ソニーのスマートスピーカーに向かって「OK Google」と呼びかけるのは屈辱的だ

スマートスピーカーがにわかに注目を浴びている。

自分はソニーのOBだ。もう辞めてずいぶん経つので、ソニー製品に対するブランドロイヤルティは相当希薄になっており、納得すればソニーを買うけれど、そうでなければためらくことなく他社を買う。

だけど、そんな自分でも、ソニーのスマートスピーカーに向かって、「OK Google」と呼びかけることだけは、情けなくてできない。買うか買わないかという次元の話しではなくて、独自技術にこだわり、「人のやらないことをやる」というソニースピリットを持った人間として、そこまで他社にキン○○を握られることは屈辱的だと思う。今のソニーマンは、この製品を胸を張って売れるのだろうか。

Sony_speaker

このスマートスピーカーで使える音楽配信サービスは、Google Play MusicとSpotify。かつてのソニーの、「ソニーの端末ではソニーのコンテンツサービスしか使えない」という愚かな「囲い込み」戦略と比べれたらこれは正しいのだけれど、これではソニーは他社を儲けさせるための道具を製造しているにすぎない。

ソニーがAndroidをスマホに採用した時、「井深さんと盛田さんはお墓の中で泣いておられる」と思った。あの時点では自社技術がなかったから仕方なかったとしても、問題は、「今回は負けだけど、次は勝つぞ」と思ってその時に逆転のための仕込みに着手していて、今でも隠し球を開発しているかだけど、そうしているとは思えない。ソニーは自ら世の中にないものや誰にも作れないものを生み出してライセンサーになるのではなく、誰かが作った技術のライセンシーになるという立場に安住しているように見える。

ソニーの商品企画や工業デザインのセンスは今でも一流だと思う。イメージセンサーや有機ELなど世界最高のデバイスもいくつか持っている。それらを活かして世界で最も魅力的な端末を作ることはできるかもしれない。だけど、このままだとその端末を動かすためのライセンスを永遠に支払い続け、その端末の上で売られるコンテンツの収入も持って行かれる。プラットフォームの「胴元」になれなければ、所詮端末屋の価格競争とわずかな機能性能の差別化競争という消耗戦を戦い続けるだけだ。

今期、ソニーは最高益を上げたけれど、その純利益率は6.3%。それでも日本企業としては立派だから、それでよしとするのでもいいのかもしれない。だけど、端末屋から胴元にステップアップできない限り、例えばアップルの20.4%というレベルには絶対に届かない。

(参考)
アップルの売り上げはソニーの約3倍だけど、純利益は約14倍(年間ベース)、時価総額は約15倍もある。ソニーの時価総額は年間売上高よりも少ない、約8割に対して、アップルの時価総額は売上高の約4倍。これが端末屋と胴元の差だ。

Sony_apple_3

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2017年10月22日 (日)

銀座の伊東屋の改装は失敗ではないのだろうか

探し物があったので、すごく久しぶりに銀座の伊東屋へ来た。ここは大改装してからめっきり来なくなった。確かに圧倒的に高級感は出たけれど、その引き換えに品揃えと求めるものの探しやすさはものすごく悪くなった。以前はここに来れば欲しい文具はまず見つかるという信頼感があったけれど、今は全くない。

以前の伊東屋は、文具好きにとってはテーマパークのようなもので、一度入れば1時間は出てこれなかった。それは実用品を買いに行くのだけれど、行くと他に役に立ちそうな実用品や、たまにおしゃれな雑貨などを買うからだった。

今は高級文具や雑貨が中心になって、高価で実用的ではないのでなかなか買う物はない。実用的な文具の品揃えが激減して、本館と別館でどう棲み分けしているのかもわかりにくいからそもそも足を運ばなくなる。つまり、「必要なもの」を買いに行って、「なくてもいいもの」を買うというパターンだったのが、「必要なもの」がなくなったら、「なくてもいいもの」をわざわざ買いには行かないということだ。

実用的な文具は近くの東急ハンズやネット通販と戦わないという戦略なのだとは思うけれど、おそらく経営的には大失敗なのではないだろうか。非上場会社なので業績はわからないが。

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2017年9月20日 (水)

会議とメールのルール

今日たまたま仕事で行った会社に、働き方改善のための「会議とメールのルール」というデジタルサイネージがあったので、写真を撮らせていただきました。

Photo_3

Photo_2

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「深夜と休日のメール禁止」は働き方改善には本当に重要だと思う。「こんな時間まで仕事してるんだ」と(特に上司から)アピールされると、それを見てしまった方は返事しなければならないという強迫観念にかられる。

自分だったらいくつか変えたり付け加えたいのがあるけど。一つすぐ思いつくのは、「すぐ返事ができない時は、そのままにしないでいつまでに返事ができるか伝える」ということ。

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2017年9月14日 (木)

悪いニュースを伝える十ヶ条

「悪いニュースを伝える十ヶ条」:
1)「寝耳に水」にするな
2)伝えることを遅らせるな
3)事実を隠すな
4)書面に残せ
5)理由を説明しろ
6)「不幸中の幸い」を探せ
7)解決策を提供しろ
8)受け手には複数の立場の人がいるということを認識せよ
9)フォローアップを欠かすな
10)常に人に対するリスペクトを欠かすな


出典はこちら(英文)。

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2017年8月25日 (金)

「間違いではないことは正解ではない」

時々思い出して自分に言い聞かせる言葉がある:

「口に税金はかからない」と、
「間違いではないことは正解ではない」

例えば、「今日は別件があるのでお先に失礼します」と、一言声をかけなくても別に失礼でもないけれど、かけた方がいいに決まっていればちょっと勇気を出して声をかけてみる。

この、「間違いではないことは正解ではない」というのは、ある写真家の言葉。撮影の仕事の待ち合わせに30分先に着いても誰も文句は言わない。だけど、1分でも遅れたら全員に迷惑がかかる。では、「時間通り」はどうかと言うと、「間違いではないけれど正解ではない」。なぜならば、もしクライアントが先に着いていたら、遅れたことと同じだからだ。だから自分はスタジオには30分先に入る。それが選ばれるカメラマンと選ばれないカメラマンの差だ、と。

たとえば資料など何かを人に事務的に送る時に、それだけを送っても間違いではない。だけど、一筆箋で一言添えた方がいいに決まっている。

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2017年8月20日 (日)

イエスマンは会社に要らない

トランプ大統領のように、自分の周りをイエスマンで固める指導者は、一見自信満々に見えるけれど、実は自分に自信がないからそうしているのだ。本当に自信がある人は、苦言を呈してくれる人を大事にするものだ。かつて盛田昭夫さんは、「自分と同じ意見の人は要らない」と言ったくらいだ。

盛田氏が副社長の頃、ある日、会長だった田島道治氏と意見があわず衝突した。
すると、田島氏は辞めると言い出した。
そこで盛田氏はこう言った:

「お言葉ではありますが、あなたと私がすべての問題についてそっくり同じ考えを持っているなら、私たち二人が同じ会社にいて、給料をもらっている必要はありません。その場合は、私かあなたのどちらかがやめるべきでしょう。この会社がリスクを最小限に押さえて、どうにか間違わないですんでいるのは、あなたと私の意見が違っているからではないでしょうか。」

問題は、そんな裸の王様に擦り寄るような部下は世渡りが上手いだけで不誠実で能力が低いということだ。組織にとって何が本当に正しいのかよりは、自分らの立場や保身を優先するから、このような指導者の政権はいずれ破綻する。誰とは言わないが、今までそんな経営者や会社をたくさん見てきた。

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2017年7月25日 (火)

「お世話になっております」「お疲れ様です」に違和感

ずっと違和感を持っていること。

昨今の仕事で受け取るメールのほとんどが、「お世話になっております」または「お世話になります」で始まる。本当にお世話になっていれば(お世話をしていれば)まだいいけれど、初めてやりとりする場合や、ほとんどお付き合いのない場合にこの文句を使うのは、空疎でどうも違和感がある。大体、「お世話になっています」はある事実・状態を述べているだけで、相手に対する思いやりや感謝など何もない。

同様に、口頭や電話で多いのが「お疲れ様です」。例えば外出先から帰ってきて「お疲れ様です」と言われるならまだわかるのだけれど、その日最初に会った時や電話の最初の挨拶に「お疲れ様です」を習慣として言う人や会社がある。

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2017年7月18日 (火)

企業努力も競争原理もない銀行という業界

日本で最も遅れていて、横並びで企業努力も競争原理もない業界:銀行。

銀行法では、銀行は午後3時まで営業しなければならない決められているけれど、3時以降営業してはならないとは書いていないけれど誰もやろうとしない。自分が銀行経営者だったら、2時間でも窓口営業時間を延ばしただけで著しく顧客満足度は上がるし、差別化で乗り換える人も出てくると思うのだが。

銀行業界の人は、3時で窓口を閉める理由は色々あると言う。だけど、「できない理由はできる理由の裏返し」だ。手形決済だの現金勘定だの伝票整理など色々あるだろうけれど、やってやれないことはないはずで、やろうとする意志がないだけだ。海外の銀行では5時や7時まで営業している国もある。外国にできて、この知的水準が高くて勤勉な日本人にできないはずがなかろう。

まあ百歩譲って窓口営業時間の3時はよしてしても、理解できないのは振込の期限も、それが反映されるのも3時までだということ。3時以降に振り込まれたら翌朝8時まで口座に反映されない。ネットバンキングの時代に、これらは人の手を介することなく、電子的に処理されるはず。なぜ24時間リアルタイムで資金移動と確認ができないのか理解に苦しむ。ちなみに、楽天銀行同士ならば入金は24時間口座に反映される。やればできるのだ。

それからATM手数料の暴利。なぜ自分の口座でお金を出し入れしたり、同じ銀行内で振り込むのに、普通預金の金利と比較したら法外な手数料を取るのか。しかもその手数料もほぼ全行横並び。「抜け駆けしないで、みんな取ることにしようよ。そうすればみんな儲かるからさ」と言っているようにしか思えない。銀行業界の取り決めがあるのか談合なのかどうか知らないが、いずれにしても競争原理が働いていないことは間違いない。

銀行員って投資と融資以外は決められたオペレーションをこなしているだけで、頭を使うことってないのではないかと思ってしまう。

こういう状態に対してもっと消費者は怒るべきだと思う。マスコミも問題提議すべきだと思うけれど、無借金経営していないかぎり「そんなこと言ってると融資を引き上げるぞ」と脅かされるから難しいだろう。もし規制が原因ならば、規制緩和をするべきだ。そういう政策を打ち出す政党がいたら、自分は支持するけどな。

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2016年6月 4日 (土)

新聞の株式欄は必要?

いつも思うのだけど、ネットでのリアルタイム株取引の時代に、新聞の何ページにもわたる株価欄って意味あるのだろうか。今時、株取引をする人で、ネット環境がない人などほとんどいないだろう。

Img_0945


取引とは関係なく、特定の会社の株価を習慣としてチェックしている人はいるのかもしれないけれど、スマホかPCがあれば、自分が注目している株の情報だけをまとめて見ることができるからよほど便利だ。

問題にしたいのは、自分は電子版だからまだいいけれど(それでもページをめくるのが面倒)、紙資源の無駄ではないかということ。

例えば、日経朝刊は274万部売れているらしい。ということは、この株価欄の7ページ(3.5枚)をなくせば毎日1000万枚弱の新聞紙が節約できることになる。新聞紙の厚さが0.1ミリだから、重ねると1,000メートルの高さになる。朝日や読売も合わせたら膨大な量になる。

専門的な理由で株価欄が必要な人のために、日経だけは残したとして、他の一般紙はなくしてもいいのではないだろうか。もはや株価欄は、大多数の読者にとっては無用の長物のはず。これをなくせば新聞も若干薄く軽く持ち運びやすくなるし、資源の節約と編集の手間も省けて少しでも購読料が安くなれば、大多数の読者は喜ぶのではないだろうか。

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2015年11月29日 (日)

アマゾンのカスタマーサービスに対する姿勢は、普通の会社と180度違う

2周間前に届いたアマゾンのFire TV Stickの音声認識リモコンがもう故障した(スマホアプリでは操作できるので、とりあえずは使えている)。でもアマゾンのカスタマーサービスは相変わらずさすがだ(以前の記事は、こちら)。

Firetvstick

ウェブサイトから、「今すぐ電話がほしい」をクリックするやいなや、電話がかかってきた。オペレーターは最初からこちらの情報はすべて目の前にある状態でかけてきているので、確認作業は名前を言うだけで、こちらからいつ買っただの注文番号なども言う必要もない。

症状を説明すると、リモコンを交換してくれることに。でもここが普通のメーカーと違うところ。まず交換品を送ってくれて、それから故障品を返送すればいいと言う。これだけで普通は4日くらいは節約できるし、返送に必要な箱も伝票もあるわけだから、梱包の手間もかからない。そして、電話の所要時間わずか3分ほど。電話して3時間後には、交換品はすでに出荷し、翌日に届くというメールが届く。

普通の会社だと、まず電話番号を探すのが大変だ。できるだけ電話をかけてほしくないものだから、ウェブサイトの奥深くに隠していることがほとんどだ(この時点ですでに客に背中を向けている)。ようやく電話番号をみつけて電話しても、「ただいま電話が混み合っています」と言われて、まず相手が出るまで5分や10分待たされることはザラで、下手するとかけ直せと言われる。やっと電話がつながったら、それから住所氏名、購入製品や注文番号を確認してから症状を説明して、返送先の住所を聞いて、などすべてが終わるまでにはさらに10分以上かかる。

普通の会社のコールセンターは、オペレーターはこちらの情報が真っさらの状態でスタートするから、電話に出てから住所氏名や注文の確認をするため、一人当たりの応対時間が長くなり、そのため待ち時間も長くなるという悪循環に陥っている。アマゾンは、応対時間を普通の数分の1にする仕組みがあるから、すぐに応対してくれるし、おそらく人数も数分の1で済んでいるのだろうと思う。それで顧客満足度が上がるのだから逆に一石二鳥だ。

いつも言っていることだけれど、本当にすごいネットビジネスは、目に見えないバックエンドがすごいのだ。アマゾンがITインフラとロジスティクスにかけているリソースは凄まじいものがある。ウェブサイトを立ち上げればネットビジネスができると思っている日本の会社は逆立ちしてもかなわない。

こんなに素晴らしい応対をしてくれると、故障したことに対して腹も立たない。しかしほとんどの会社は、本音ではカスタマーサービスを必要悪の「コスト」としか考えていないから、最低限の投資しかしない→サービス品質が低い→顧客の不満度が高い→やっている人のモチベーションも上がらない→サービス品質が低い、という悪循環をぐるぐる回っている。

それに対してアマゾンは、カスタマーサービスも、価格や製品サービスと同格の、愛用者を生むための「顧客に提供する価値」と考えているように感じる。その姿勢は、180度違う。世の中を席巻する会社には、それなりの理由があるのだ。

ご参考:アマゾンの創業者・Jeff Bezosの伝記に関する記事はこちら

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