« テレビ業界の人間はいかにビジネスのことを知らないか | トップページ | iPad Miniを買ってあらためてiOSがいかに優れているかを実感 »

2014年5月19日 (月)

美味しんぼ騒動は、「福島県」という大雑把な言い方が問題だ

「美味しんぼ」の福島県の放射能汚染の描写に関して様々なことが言われているが、すべて的外れだと思う。実際に鼻血が出るとか出ないとか、放射能汚染が深刻だとかという問題に議論がすり替わっている。

私がこの「美味しんぼ」の描写で問題にしたいのは、「福島県」という人為的な境界の「行政区」を一絡げに危険として、「福島県内には住むな」とか、「福島には人が住めるようにすることはできない」などと書いてあることだ。

Fukushima2

福島県は東西に広い県だ。福島原発からの距離を見ると、宮城県や茨城県、更に拡大すれば山形県や栃木県の一部の方が、福島県の内陸部よりも原発に近いことは地図を見れば小学生でもわかる。福島県全体が危険だと言うならば、近隣県も危険だということになる。

一体、原発の半径何キロまでのことを言っているのか。
ちなみに、現在の避難地域は半径20キロ以内の全域と、一部北西50キロ圏内にまで及んでいるが、その人口は約8万人、2万9千世帯で、福島県の人口194万人の4.1%に過ぎない。

Fukushima_hinan

これらの制限されている区域は、たしかにいくら除染しても人が住むようにするのは困難かもしれない。しかし、半径70キロ圏内にある郡山市と福島市は、それぞれ人口34万人と29万人の大都市だ。そこまでも「人が住むべきではない」と言っているのか。そこに住み、働いている人たちの生活や地域経済も否定するのか。

「美味しんぼ」で「人が住むべきでない」と言っているのは、この避難区域内の話しなのか、それともそれでも足りないと言っているのかはわからない。おそらく作者本人もそこまで深く考えていないのではないだろうか。それで、「福島は~」というひどく大雑把で乱暴な書き方をしていることが無責任だと言っているのである。

マンガが社会批判や問題提議をするなとは言わない。しかしやるならやるで、その社会的影響力を自覚して、もっと調査をして、誤解のないように言葉の定義をはっきりさせるなど、もっと責任のある書き方をするべきではないのか。

にほんブログ村 その他趣味ブログ 多趣味へ
ブログランキングに一票を!クリックするとランキングが見れます

|

« テレビ業界の人間はいかにビジネスのことを知らないか | トップページ | iPad Miniを買ってあらためてiOSがいかに優れているかを実感 »

!オピニオン」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/33255/59674944

この記事へのトラックバック一覧です: 美味しんぼ騒動は、「福島県」という大雑把な言い方が問題だ:

« テレビ業界の人間はいかにビジネスのことを知らないか | トップページ | iPad Miniを買ってあらためてiOSがいかに優れているかを実感 »