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2013年10月20日 (日)

ハイレゾでオーディオ市場は復活するか

Aht1ソニーからハイレゾのオーディオ商品群が発表されたので、「オーディオ・ホームシアター展」に行ってきました。お台場のテレコムセンターのオフィスビルの会議室を利用したこじんまりとした展示会で、かつて晴海の見本市会場で大々的に開かれていた「オーディオフェア」とは比べものにならない小規模。

20年くらい前までは、オーディオはビデオと肩を並べるくらいの市場規模がありました。それが、圧縮音源のおかげで、ホームオーディオというカテゴリーはほぼ壊滅状態になりました。その理由を考えると、ビデオの世界は、VHS→DVD→BluRay→4Kと、画質が正常進化しているのに、オーディオの世界は30年前に発売されたCDで頭打ちで立ち止まったばかりか、圧縮音源のおかげで、むしろ音質は劣化しているからです。極端なたとえをすると、映像がすべてワンセグ画質になったようなものです。それでは市場が縮小するのは当然です。

ハイレゾとは、CDの3倍から7倍の解像度(情報量)を持つ音源で、基本的に録音スタジオのマスターと同じ音質です。私は、ハイレゾはオーディオという製品カテゴリー、とりわけホームオーディオをもう一度復活させる起爆剤となると思っています。

ところが、ハイレゾに力を入れているのは、Onkyoや聞いたこともないような弱小メーカーばかりで、本来、音楽会社と、スタジオ録音のプロオーディオと、再生機の全てを唯一持つソニーがハイレゾの牽引役にならなければならないのに、Music Unlimitedなどという低ビットレートのクソみたいな音質の音楽を垂れ流すようなことばかりやっていて、「何をやってるんだ」と批判した記事を一年前に書きました(こちら

「音楽」は「音が楽しい」と書きます。これには二つの意味があって、楽曲やアーティストの演奏や歌唱を楽しむということと、音そのもの良さを楽しむ、ということ。私は、圧縮音源を聞くようになってから、めっきり音楽を聞かなくなっている自分に気付きました。それは、胸にズシンとくる低音、きらびやかな高音に、目の前に演奏者がいるような音像定位や空気感(圧縮音源はこれが絶望的にダメ)が失われてしまったから、「音が楽しくなく」なったからです。

だから、2年くらい前から、自分の音楽ライブラリーから圧縮音源をすべて排除し、持っているCDをすべて非圧縮のwavにリッピングし直したら、再び音楽を楽しめるようになりました。USB DACでPCではハイレゾを楽しめましたが、それを外に持ち出すことはできませんでした。黎明期のマイナーメーカーのポータブルハイレゾ機は値段も高く、進化途中で完成度が低いのでまだ買う気は起きませんでした。

Ahtsony1

今回、ソニーから発表されたのは、ハイレゾ音源を再生するホームオーディオ用のプレーヤー、アンプ、スピーカーに、ハイレゾ対応のウォークマンやヘッドホン。とりわけ、ウォークマンから直接ハイレゾ音源を購入できるというのが、これまで相当PCに詳しい人にしか楽しめなかったハイレゾの世界をぐっと普及させると思います。

Ahtsony2

こういう新しいフォーマットは鶏と卵の関係があるから、ハイレゾ音源が増えなければ意味がないのですが、ソニーのようなメジャーメーカーが再生機を発売すればそれにも拍車がかかるでしょう。ハイレゾ音源が増えれば、再びオーディオという製品カテゴリーが徐々に復活して、アンプやスピーカーなどを買う人も増え、大きな市場の広がりがあると思います。

そうは言っても、128kbpsのMP3をiPhone付属の白いイヤホンで満足している人にはハイレゾは豚に真珠かもしれません。でも、美しいもの、人を感動させるもの、一流のものを世の中に出す人は、五感で最高のものを知る必要があると思うのです。

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