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2013年3月 3日 (日)

「思いやりの交換」

久しぶりに感動したニュースを見つけたので、シェアさせていただきます。まずは埼玉新聞の記事からお読みください。

Letter_2

「ごみひとつなく感激」新幹線の清掃担当からお礼の手紙 生徒「最高の思い出」/毛呂山・川角中学校

「通路にごみがひとつもなく大変驚きました」「大変きれいにご利用いただき感激した」―。こんな文面の一通の封書が1月下旬、毛呂山町立川角中学校(毛呂山町川角、生徒数369人)に届いた。差出人は、東京駅で新幹線車両の清掃業務を担当する会社の女性社員。同校の2年生が修学旅行で東海道新幹線を利用した際、生徒らの行き届いた清掃に感激した女性からのお礼だった。大里冶泰校長(54)は「30年間の教師生活で初めて。当たり前のことをやって、それを認めてくれる人がいることに感謝の気持ちでいっぱいです」と話している。

 送付された手紙は便箋2枚。「貴校に利用いただいた車両の清掃を担当した者です」と始まり、車両にごみがなかったことに触れ「貴校の普段の教育ならびに引率教員の方の行き届いた指導を、生徒の皆さまがよく理解され、大変きれいにご利用いただき、感激した」とつづられている。

 さらに「おそらく生徒の皆さまが素晴らしい学園生活を送っておられるだろうこと。そして校長先生をはじめ諸先生方の行き届いた学生の皆さんに対する思いを深く感じながら楽しく清掃をさせていただきました。ひと言お礼を申し上げたく、筆を取りました」と、送付理由を記している。

 封書には、「見ると幸せになれる」という都市伝説のある東海道新幹線の軌道を検査する車両「新幹線電気軌道総合試験車(愛称・ドクターイエロー)」の写真も同封されていた。

 同校によると、2年生123人は1月20日から22日まで2泊3日の日程で、京都・奈良に修学旅行した。最終日の22日は清水寺などを見学した後、京都駅から午後1時6分発の「のぞみ」に乗車。同3時23分に東京駅に到着した。

 生徒らは東京駅で降車する際、用意したごみ袋にごみを入れ、椅子は元に戻すとともに、ヘッドカバーを張り直し、床に落ちたお菓子などのごみを拾った。ごみ袋はまとめて車両の出入り口脇に集めた。

 同校ではあいさつなど5項目の達成目標を設定し、指導している。ただ、大里校長は「車両のごみを持ち帰る指導はしていない」と話す。

 女性からの手紙が届いたのは1月25日。校長らは学年集会で手紙の内容を生徒に報告するとともに、学年主任の教諭が女性宛てにお礼の手紙を送付した。手紙のコピーと同封された「ドクターイエロー」の写真は2年生の教室前の廊下に貼り出されている。

 修学旅行の実行委員長を務めた斉藤望さん(14)は「思い出に残るイベントにするため、マナーを守ることを目標にした。車両のごみは実行委が率先して片付け、周囲の生徒らも協力してくれた。自分たちで実行したことに感謝され、最高の思い出になった」と喜んでいる。

 大里校長は「使命感を持って行ったことが評価され、生徒らは自信がついたように見える。生徒の良さと取りえを伸ばすためにプラスのスパイラルになってくれれば」と目を細めている。


この学校と生徒達はもちろん素晴らしいのだけれど、その素晴らしい行動を自分だけの感動に留めず、それをこのような形で伝えたこの清掃員の方も素晴らしい。

両者とも、「やらないでもいいことをやった」わけだけど、道徳とは、「決められたルールを守る」というパッシブなことだけではなく、もっと高次元で能動的なものだということを教えられた気がします。

この生徒たちの行為は小さなことだけれど、おそらくこの時の修学旅行に参加した生徒の多くは、この出来事を一生忘れることなく、一つの行動指針としてくれるのではないかと思います。教室では決して学ぶことができなかった、貴重な学習体験。そう考えると、いじめや体罰が問題になっている今の教育現場の中で、教育とは何だろう、ということを考えさせられます。


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コメント

はじめまして!たまたま香港のHBOで放送された日本未公開の映画Dolphin Taleの調べ物をしていました。そこでこちらのブログへ到達。

どの記事も、心に刺さる言葉がつづられていたり、気持ちがほっこりしたり、自分も気をつけなければと気を引き締めたくなるお話などなど。。
久しぶりにこういうブログに辿りつき感動しました。
私も以前、学校の生徒さんではありませんがデパートで非常に親切に接客をなさった上に、的確なアドバイスを面倒くさらず丁寧に接客してくださった女性に感銘を受けました。
自分がかつては大学時代、派遣でデパートなどで販売のバイトをしていたから、余計に接客には厳しい目で判断してしまいます。

しかし、そのときは、ただの営業的な接客ではなく、
欲しいものを買った時の歓びが、ありました。

そこで忘れる前にと想い、まず総合受付のかたに、その売り場の上司にあたるかたを呼んでもらい、そのショップのかた(ちょうど名札をつけていらした)の名前を告げて、感謝の気持ちを述べました。彼女本人にお礼を言うのも大事ですが、お仕事を今後も続けていて欲しく想い、上司に彼女の素晴らしかった対応を説明しました。

また後日、ハガキで、そのかた宛てに、お礼文を書きました。すると、数日後、彼女からお手紙が届きました。
接客業は好きでやっているが、私が喜んでくれた顔を見て、今後も頑張って続けたいと思うとつづられていました。

何気ないそういう交流も、殺伐とした事件が続くような時や仕事で疲れたときに、生活が色づくようで、嬉しくなります。

接客なので、親切に笑顔で接するのは、当然といえば当然なのですが、彼女の機転がきく対応や自分の商品が売れるかどうかよりも、私に合ったものを優先という姿勢に、感動したのです。
それも、何気なく、当たり前のことのように行動なさったのが心に残りました。

今回の清掃員のかたがとった行動は、そこの学校や生徒さんの今後の未来に大きく影響していくと思います。それも良い方向へ。

投稿: Kemeko | 2013年4月 3日 (水) 18:44

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