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2011年10月27日 (木)

オリンパスの危機

オリンパスの社長解任劇、不覚にも当初は会社側が発表した「独断、専横的な言動が目立った」という解任理由を信じてしまったが、まさかオリンパスほどの一流企業がこんな形でWhistle Blowerを排除するとは思いもしなかった。

昨日の記者会見も、肝心なことには何も答えておらず、典型的な日本企業のリスク対応の下手さ加減を露呈していた。まず、辞任した菊川会長兼社長本人が出席して自分の口で辞任理由を説明しておらず、辞任理由が「株価の急落と任命責任」と極めて弱くあいまいなこと。これでは、いずれ不正行為が露呈する予防線を張っていると思われても仕方がない。

2100億円の買収額に対して660億円の報酬が「適正」と言えるのならば、どういう理屈でそれが「適正」なのかを株主と株式市場に説明する義務があるのにをそれをしていない。「第三者の評価も得ている」と言うのならば、その第三者とは誰なのか、どういう評価だったのかはすぐ開示できるはずだ。開示しないのは、オリンパスによって操作された評価だったからだと思われても仕方がない。さらに、ジャイラスを買収した理由が「阿吽の呼吸が合ったから」とはあまりにも幼稚で空いた口が塞がらなかった。

アドバイザリー会社の背後にオリンパスまたはその役員への金銭の流れがあったとしたら、オリンパスは上場廃止に追い込まれる可能性もあると思う。仮に不法行為や不正経理がなかったとしても、不当に高額な支払いによって負債を増やし企業価値を毀損したことが明確になれば、株主代表訴訟は免れないだろう。

百歩譲って、手続き上何の問題もなかったとしても、ジャイラスの買収に2100億円と、わずか数名で構成される無名のアドバイザリー会社に660億円の報酬を支払うという経営判断が、その資金を本業の研究開発費に投入して競争力を上げたり、株主や社員への還元したり、有利子負債を返済したりなど他の選択肢と比べて正しかったかと聞かれたら、大きな疑問があると言わざるを得ない。

ジャイラス以外にも、本業と全く関係のない、ほとんど企業価値もない国内の会社3社を約700億円で買収し、その翌年にそのほとんどを損金処理していることは放漫経営以外の何物でもない。ウッドフォード氏が言いたかったことは、そういうことだろう。

いずれにしても、この事件は日本企業のCorporate Governanceの弱さに対して警鐘を鳴らすきっかけとなるだろう。オリンパスには社外役員が3名いるが、この人たちの善管注意義務も問われるだろう。社外役員は、社内取締役の言いなりになっていたのではその存在意義がなく、同じく経営責任を負わされるということをもっと認識すべきだ。心情的には、オリンパスはいい製品を作っているのに、このような本業と関係ないところで会社を危機に追い込まれた技術者や社員やその家族が気の毒だ。

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