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2010年12月26日 (日)

最高のスナップカメラ・ライカX1で新宿を撮る

少し前に、ライカX1というデジタルカメラを購入しました。ライカブランドのコンデジ(コンパクトデジカメ)はパナソニックのOEMですが、X1はライカがパナソニックの力を借りずに独自で真面目に作ったデジカメです。

これは新宿伊勢丹用に80台だけ限定製作された「オーストリッチ・エディション」で、貼革の部分がオーストリッチ風に型押しされた牛革製になっています。ノーマルのX1のつるんとした感じの合成皮革製のものと比べると、見た目の高級感はもちろん、実際に手に取ってみるとその滑りにくさには雲泥の差がありました。

本体価格は23万8000円で、ノーマルのX1よりも2万8000円も高くなっていますが、「どうせここまで出すのだったら最後にケチッてどうする」という思いと、もともと値崩れがしないライカの中でもさらに希少性があるので、将来手放す事があってもそのプレミアムは活きてくると思います。

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上の写真の、オプションのグリップや光学ビューファインダーを装着した状態で457グラムと軽量です。この小さなボディに中級一眼レフと同じAPS-Cサイズの1200万画素のセンサーと、ライカの36ミリ相当F2.8の単焦点レンズはスナップ用カメラとしては最高の組み合わせです。

今やズーム全盛時代ですが、さそりいのししが写真を始めた35年前頃は、単焦点全盛時代でした。その当時はズームの性能があまりよくなかったこともあるのですが、「ズームなんか使うと写真が下手になる」と言われていた時代でした。ズームでフレーミングをしてしまうと、構図だけでなく画角も焦点距離も変わってしまうので、今でもその言葉には真実があると思っています。

大学時代に最初に買った一眼レフ(Contax 139Quartz)では、お金がなかったので(このX1とほぼ同じ)35ミリF2.8のレンズ1本で何年も撮り続けました。35ミリレンズというのは、「準広角レンズ」とも言われ、うまく前景を入れて遠近感を強調する画面構成で絞り込めば28ミリの広角レンズと見間違う写真も撮れるし、逆に絞りを開けて望遠風に撮れば50ミリレンズのような写真も撮れるので、写真の基本を身につけるには最もいいレンズでした。

今の時代に写真を始める人は、いきなりズームなので、ズームでフレーミングをするのが当たり前だと思うのです。でもそれでは「写真」は撮れても、意図を持った「作品」としての作り込みはできないと思います。かく言う自分も今は一眼レフではほとんどズームレンズしか使わないので、本来は画角や焦点距離をズームで決めてから撮影者が動いて構図を決めるべきなのに、ついズームでフレーミングしてしまったりすることもあるので、「治療的な原点回帰」の意味を込めてこのカメラを使い始めました。

さて、前置きが長くなりましたが、この日はX1を購入した新宿伊勢丹主催の「ライカフォトセミナー」に参加しました。本館のバンケットルームで30分ほど写真家の先生から講義を受けた後、参加者15名と撮影ポイントなどの指導を受けながら、伊勢丹の周辺の新宿の街を約2時間半撮影しました。

X1で本格的に撮影するのは今回が初めてだったので、今回は実験という意味も込めて色々な撮影をしてみました。単焦点レンズだと、構図を決めるには撮影者が動く以外にないので、ズームに慣れきったしまった身体にはあらためて新鮮な感じがしました。

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いかにも新宿の裏通りの風景です。赤のコカ・コーラの自動販売機の「顔」と、その隣の頑丈なスチール製扉の落書きが喧嘩をしているような印象を受けたので「不協和音」というタイトルをつけました。このスチール扉の冷たさや重さなどのの質感は、コンデジではなかなか出ないと思います。

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ゴールデン街の端にある有名なパブですが、ハイネケンの丸い看板や壁面の凹凸など立体感と質感がよく出ています。準広角レンズはこのようにあまり角度を付けずに撮ると標準レンズのような自然なパースペクティブになります。この壁画は絵になるので、今回ほとんどのセミナー参加者はこの写真を撮っていました。

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同じ建物ですが、今度はもっと遠近感を誇張するように広角風に角度を変え、このゴールデン街の怪しい路地の雰囲気を出すためにX1の「白黒ハイコンストラスト」というフィルムモードで撮影してみました。壁画の男性が、後ろ姿の男性に「何だ、飲みに来ねえのかよ」と睨んでいるようにも見えます。

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これも同じ白黒ハイコントラストモードですが、黒がつぶれずにいい感じで仕上がっています。

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これは作品というよりは、「どれだけボケるか」という実験で、昔やくやった「50ミリ標準レンズ風」に前景に接近して絞り開放で背景をボカして撮ってみました。2枚前のゴールデン街の路地と同じレンズで撮ったようには見えないと思いますが、これが守備範囲の広い準広角レンズの成せる技です。

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X1にも欠点があり、それはフィルターとフードが装着できないことなのですが、この写真はほとんど逆光ですが、フードなしでもうまくフレアが抑えられています。

このブログは1MBの画像までしかアップできないので、元画像の4272x2856ピクセルでお見せできないのが残念ですが、X1は軽いしミラーショックがないので本当にブレないし、名門ライカの単焦点レンズなので立体感はあるしピントと解像度が遠くまでビシッときます。そのような意味で、X1は「最高のスナップ用カメラ」だと思います。

以前、このブログでも何回か書きましたが、X1と似た性格のオリンパスペンを所有していました(記事1 記事2)。アートフィルターなどは面白かったのですが、やはりイメージセンサーが小さいフォーサーズはAPS-Cの一眼レフと比べると画質的に不満を感じることが多すぎたし、大きさ重さ的にも中途半端だったので、結局手放してしまいました。でもこのX1は、こと36ミリという焦点距離と手持ち撮影という条件においては、今メインで使っている1600万画素のペンタックスK-5よりは上なので、その存在意義は大きいと思います。

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