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2007年6月 1日 (金)

「救急搬送トリアージ」開始

本日から、東京消防庁では「救急搬送トリアージ」の試行運用が開始されます。
「トリアージ」とは本来、大規模災害などがあった場合、傷病者を緊急性の高さで選別し、優先順位を決めて手当てをするシステムのこと。

Pictriage今回の「救急搬送トリアージ」とは、
救急車の出動要請があれば、これまで通り現場には向かうが、その場で緊急性が低いと判断された場合は、自己通院をお願いする、というもの。

その判別をするための「トリアージシート」がこれ。太線内の条件にすべて該当する場合は、自己通院をお願いすることになります。

こんなことが必要になった背景には、こんなデータがあります:
救急車が出動してから現場に到着するまでの平均時間:
2000年:5分30秒
2005年:6分30秒
つまり、過去5年間で1分も遅くなっているのです。

そして、その原因の一つが、緊急性の低い出動だと言う。
これは救急車を呼んだ理由の世論調査の結果:
「夜間・休日で診察時間外だった」19.3%
「どこの病院に行けばよいかわからなかった」7.3%
「救急車で病院に行った方が優先的に診てくれると思った」5.2%
「交通手段がなかった」2.8%

特に、この最後の二つは論外でしょう。あわせて8%という数字は低く感じるかもしれませんが、年間出動回数70万回の8%ということは、年間5万6千人もの不届き者が東京都だけでいることになります。心配なのは、このトリアージシステムでも、自己通院に関して本人の同意が得られない場合は、やはり搬送しなければならないということ。

このような不届き者は、何を言われても開き直って救急車で運べと要求するような気がします。だったら、トリアージの結果に従わない場合は、有料にすればいい。欧米では救急車は有料な国も多く、そもそも日本で救急車が「タクシー代わり」に濫用されているのは、「無料」というところに大きな原因があるのではないかと思います。

Pos_soudan_lもう一つ、この救急搬送トリアージとあわせて、今日から「救急相談センター」が開設されました。これは、本当に救急車を呼ぶ必要があるのかわからない場合や、どの病院に行けばよいかわからない人のための相談窓口。「#7119」で24時間受け付けてくれます。

従来のお役所の発想だったら、「救急車を増やせ」「救急隊員を増やせ」と金をかけることしか考えないところですが、そうではなくて利用者の意識向上を促し、「本来あるべき姿」に近づけようという東京消防庁の姿勢には拍手を送ります。

本当に救急車が必要な人たちが手当てを受けられるように、この新たな試みが成功することを祈りたい。

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コメント

ちなみに1回出動コストは4万数千円だったと思います。
不届き者は本当に多いです。
転院も2次→3次とか必要性があれば救急車を使えますが、
通常の転院には使えないのに、
救急搬送を要請したがる人もいます。

RASの写真、添付ファイルで送っていただけると嬉しいです。
宜しくお願いいたします。

投稿: おつや | 2007年6月 4日 (月) 11:44

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