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2006年9月21日 (木)

『不都合な真実』

海外出張のため約1週間ぶりの新規投稿です。
やっと仕事が終わってあとは日本に帰るだけなので、出張先のアメリカでこれを書いています。
今回は、成田第一ターミナルの南ウイングがやっと新装オープンして、TSUTAYAやユニクロまで出来ていてびっくりした、なんて軽い出張ネタを書こうと思っていたら、そんなことを完全に吹き飛ばすような衝撃的な映画を行きの機内で見たので、マジねたが続きますが、バイクとも無関係ではないのでこれについて書かせていただきます。

Aninconvenienttruth1映画のタイトルは"An Inconvenient Truth"、訳すと『不都合な真実』。
これは、クリントン政権時代の副大統領Al Gore氏による、地球温暖化への警告のドキュメンタリー。
Al Goreと言えば、かつては「情報スーパーハイウェイ構想」(今のブロードバンド)を提唱し、科学的先見性を政策に反映することに熱心な人です。

地球温暖化とは、簡単に言ってしまえば地球人口の増加と、それに伴う経済活動によって大気中の二酸化炭素が増加し、本来地球外に反射されるべき太陽エネルギーが閉じ込められ、地球全体の温度が上昇すること。
地球が温暖化すると何が問題かと言うと、過去何万年も凍っていた北極・南極の氷が溶け出し、それによって海面の水位が上昇し、海流が変化し、地球上の気象に根本的な変化をもたらし、生態系までも変えてしまいます。

地球が温暖化している事実に関して異論を唱える学者はいません。議論があるのは、それによって、「いつ頃、どんなことが起きるか」という点です。
Gore氏によると、このまま人類が二酸化炭素の上昇を抑えないと、約10年後には不可逆的な変化が起き始め、約50年後には地球上はほとんど生活が困難な状況になってしまう、という。最もわかりやすい現象としては、南極とグリーンランドの氷がこのまま溶け続けると、世界中の海面が5~7メートル上昇し、海に面した世界中のほとんどの主要都市は水没してしまいます。

「都合の悪い真実」とは、政治家がこれを認めてしまうと、今すぐに産業に対して劇的な措置を設けないと、手遅れになってしまうということです。しかも、地球に対して最も多く二酸化炭素を排出している国はアメリカなので、アメリカが最も大きく変わらなければならない、ということを唱えています。

この映画は、Gore氏がこの説を全米各都市のみならず世界中を講演して回ったものをまとめたものです。世界中の研究者が過去何十年もかけて取り続けたデータや写真で、地球の何万年の歴史を、わずか過去100年足らずで人類がその手でいかに劇的に変えてしまったがよくわかり、非常に説得力と危機感があります。

アメリカという国は自己中心的に動くことが多いですが、こういう映画が作られ、それが全米で大ヒットをしているところを見るとまだ健全なバランス感覚を失っていないと感心します。
これはいわゆる「いい映画」ではありません。「重要な映画」です。
日本でも年明けに公開されるらしいので、その際は、是非多くの人に観てほしいと思います。

この映画を観てから飛行機を下りて現実を見ると、空港では最近のテロ対策で一切の液体を機内に持ち込めないという規制がまた目に入ってきました。テロよりもはるかに大規模な脅威がそこまで来ているのに、エネルギーを使うベクトルが間違っていると恐ろしく滑稽に感じました。

最後に、バイクとのからみで言うと、バイクはクルマに比べれば文字通り「排気量」が少なく、渋滞による更なるCO2の排出を引き起こさないとは言うものの、全く地球にインパクトを与えていない訳ではないということも自覚して乗らなければならないと思います。

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