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2007年1月 2日 (火)

二輪車の統計を10倍楽しく(?)見る方法

Nirinnsyashinbun60x176以前にもこのブログに書いたけれど、さそりいのししは物好きにも、普通はバイク業界の人以外は買わない、「二輪車新聞」などというものを購読している。
普段は6ページのペラペラとした新聞だけど、新年特大号は24ページで、前年の二輪車業界の統計が満載。

別に統計なんて見ても面白くないよという方も多いかもしれないけれど、確かにデータを単なる数字の羅列として捉えたら面白くも何ともないけれど、その数字の裏にある意味を探ったり、他のデータと多面的に見比べたりすると、あぶり出しのように普段は見えないものが見えてくることがある。

メーカーも商売でやっている以上、販売台数などの経済合理性で動いている訳だから、単なる主観的感覚だけでなく、客観的なデータを知ることによってメーカーのお台所事情が垣間見え、その戦略や行動の背景などが見えてくる。

そんな視点で、同紙から拾ったデータを、独自の切り口で色々と組み合わせてまとめてみた。

2006bikesales_1
上の表は、2006年の126cc以上の二輪車のメーカー別国内販売(新車登録)台数。
この表を排気量別に見ると、車検の不要な250cc以下が最も多く、逆に車検が必要な251cc以上となると、いっそのこと外車があり、大型免許が必要な401cc以上を買う人が多いというのがうなずける。

それにしても401cc以上の大型バイクではハーレーが日本で最も売れているメーカーというのはちょっと驚き。カワサキは、国内メーカーでは最小で、ホンダと比べると全体では圧倒的に規模が小さいけれど、こと大型に関してはヤマハ・スズキを大きく引き離し、ホンダに肉迫する国内メーカーシェア2位という見方もできて面白い。

2006bikesales2_2
しかし一方、原付を含めた国内メーカー4社の出荷(卸ベース)実績を見ると、日本の二輪車市場の約8割を原付が占めており、126cc~250ccもその大半がスクーターだということを考えると、日本で売られている二輪車の約9割はスクーターだということになる。

自分も元はスクーター乗りだったからスクーターの利便性や手軽さは魅力だと思うけど、その手軽さゆえ安全感覚やマナーがなっていないスクーター乗りが多いのも事実。これからますますスクーターの比率が高くなると、数が多いだけにバイク全体への世間の見方にも影響するのが心配。入り口はスクーターでもいいけど、バイクの魅力を発見してスポーツバイクにステップアップする成熟したライダーが増えてほしいと思う。

さて、世界に目を向けると、国内各メーカーの、全世界販売台数における日本市場の比率を見ると、最も高いスズキでも6%台で、4社を平均するとわずかに3.4%で、日本市場のウェイトがいかに低いかがわかる。本国の市場でなければ、ほとんど無視してもいいくらいの小さいマーケットだ。

ちなみに、日本における乗用車の保有台数は約5700万台。それに対して原付は992万台、126cc以上の自動二輪はわずか334万台。つまり、日本ではそもそも「バイク」の市場が小さいので、メーカーが国内仕様のスポーツバイクにあまり力を入れられないのも、さらには日本においてバイクがなかなか市民権を得られないというのも、仕方ないように思えてくる。残念ながら、これが「数の論理」というものである。

もう一つ面白い統計を。日本の普通・大型自動二輪免許保有者は約2,000万人もいる。それに対して自動二輪の保有台数が334万台ということは、バイクの免許を持っている人の6人に1人しかバイクを持っていないということになる。しかも、バイクを持っている人は2台以上持っている人も多いので、実際には7人~8人に1人ということになるのではないだろうか。当然、免許を取得した時はバイクを持っていたはずだから、このギャップは何らかの理由でバイクを降りてしまった人ということになる。その「理由」さえ解決することができれば、潜在的リターンライダーとなりうるのではないだろうか。

下の表は、126cc以上の二輪車の車種別販売台数ランキング。青文字はスクーター、赤文字は大型(401cc以上)。*は逆輸入車(CBR1000RRとVFR800は国内仕様と逆車の合計)。
2006bestsellingbikes

1位から4位まではスクーターが占め、ベスト10のうち6台はスクーター。とりわけフォルツァはモデルチェンジ後は3年連続の断トツの「横綱」で、最も売れたギア付きである同社のCB400SFの3倍以上の台数。

そんな中でもギア付きスポーツバイクで注目すべきはホンダCB1300SF/SB。これ一車種で、DucatiやBMWの全販売台数よりも多いと考えるとその人気の高さがわかる。

また、カワサキのZZR1400が新登場・逆輸入車のみで大型で3位につけているのは立派。先日少しだけ試乗したけれど、このバイクはパワーや大柄な車体の見かけによらず乗りやすいし、洗練されていて本当によく出来ていると思う。

外車に目を移すと、さすがにハーレーは大型のトップメーカーだけあって、千台以上売れているバイクが3機種もあり、このトップ90に7機種も入っている。BMWオーナーとしては、ベストセラーがR1200RTというのはちょっと意外(確か2005年はR1200GSだったような)。また、この中にDucatiが一台もないのは不思議。たぶん、台数が分散しているのだろう。

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コメント

あけましておめでとうございます。
いやあ、ハーレーって多いなあとは思っていたのですが、国内メーカーと同等に売れているとは驚きです。
でも、126cc以上250cc以下を加えると、スクーターの数が非常に多く入ってきて、また全く違う表になるんでしょうね。

今年もよろしくお願いいたします。

投稿: じゅん | 2007年1月 3日 (水) 10時05分

じゅんさん、
あけましておめでとうございます。
貴重なコメントありがとうございます。早速126cc以上からのデータを加えました。
今年もよろしくお願いいたします。

投稿: さそりいのしし | 2007年1月 3日 (水) 12時04分

うわ、統計し直してくださったのですね。
ありがとうございます。
でも、この表見ると、カワサキの面白さがよく分かりますよねえ。
大型に関してはホンダに匹敵するくらいの勢いなのに(^^

投稿: じゅん | 2007年1月 4日 (木) 02時39分

これ見て、ランキング外の売れてないバイクを持ってることに優越感を覚える人も絶対いると思う。

投稿: 名無しさん | 2007年1月28日 (日) 20時39分

いるでしょうね。私もその一人です(笑)。

投稿: さそりいのしし | 2007年1月29日 (月) 02時12分

MIXIでもコメントにお返事いただき、ありがとうございました。

統計もこうして説明つきでみると面白いですね。
数字に隠されたその事情を読み取る能力がないと、面白いというところまで行き着くのが難しいと思いました。

今日は1時間のツーリング中に、ハーレーを10台くらいみかけましたが、この統計をみるとそれもうなずけます。
BMWは1台確認。トライアンフやドカティは1台も見ませんでした。
あんまり大勢の人が乗っていると、なんとなく乗りたくないような気がしてくるのは、どうしてでしょうね。

一番近所の外車のディーラーがトライアンフなので、トライアンフもいいかなぁ、などと思いつつ、でもW600にあまりに似ているので(ボンネビルのことです)、二の足を踏むというか…。
そこのディーラーがいまいち好きになれないというのもあるのですが…(商売っ気が強く感じられ、行く度に売りつけられそうで怖い)。

投稿: 三毛子 | 2007年2月 4日 (日) 16時07分

「あんまり大勢の人が乗っていると、なんとなく乗りたくないような気がしてくる」・・・三毛子さんもさそりいのししと同じあまのじゃくなのですね。ハーレーを否定するつもりは全くありませんが、ハーレーに乗る人は、それ以外のスポーツバイクに乗る人とはバイクに求めるものがかなり違うのだと思います。RASに28回通って、ハーレーで参加していた人がいたのは1回だけです。これは、ハーレーの台数の多さからすると、異常な数字と言えるでしょう。

あるお方によると、ハーレーは、「ブランド志向のユーザーが多く、しかもスタイルが変わらないから流行すたりのない安心感がある。さらに足つき性がよいという安心感と、他のスポーツバイクと比べるとライディングの上手い下手が問われない感じがするなど、いろんな理由で見栄を大切にする日本人には受け入れられている」とのこと。

中にはスポーツバイクと乗り分けている方もいるので、すべてのハーレーライダーがこうだとは言えないかと思いますが。
また、すべての人がRASのように真剣にライディングを追求する必要はなく、バイクをファッションとして楽しみ、ゆったりと乗るのも「あり」でしょう。問題は、自分がどのようなバイクとのつきあい方をしたいのかだと思います。

Bonnevilleは自分もバイク選択時に試乗しました。まったりと走るにはいいバイクだと思います。でもTriumphだったら自分なら新型タイガーかSprint STに興味がありますね。

外車の場合はどうしても購入ディーラーにお世話になることが多いので、店が好きになれないのなら多少遠くても別の店にした方がいいかもしれませんね。クルマと違って、バイクは「趣味の道具」なので、店の人との交流も含めて楽しみたいですからね。

投稿: さそりいのしし | 2007年2月 5日 (月) 22時18分

ゼファーの綴りが違ってる、
気がする

投稿: Z糊 | 2007年2月13日 (火) 00時14分

この統計の数字、おかしくありませんか?
国内販売台数で、カワサキの原付が0ってどういうことですか?
原付と125cc以上にわけているということは、原付=原付一種&二種ですよね。
カワサキにはKSR110という原付二種があります。
そこそこ売れているはずですので、いくら何でも0ってことは無いのですが。
一つの表の中で125cc以上の販売台数は1の位まで細かく表していて、原付は1000未満切捨てってことでしょうか?
いい加減過ぎやしませんか?
こんな統計に信憑性は感じられません。

投稿: KSR乗り | 2007年2月16日 (金) 04時44分

KSR乗りさん、
カワサキは原付2種のみなので、加算する時に見落としていたようです(2000台ありました)。上の表は、二輪車新聞からそのまま転載したのではなく、何箇所から数字を拾って作成したものなので、その辺の苦労もお察しください。

また、原付以外の排気量は、新車登録ベースの「販売台数」が1台単位で掲載されていたのですが、原付は卸ベースの「出荷台数」の数字しかありませんでした。原付だけ千台単位だったのはそれが理由です。しかし、今回ご指摘のあった表は、すべて千台単位のメーカー出荷台数ベースに揃えました。

投稿: さそりいのしし | 2007年2月17日 (土) 12時50分

拝見しました。
面白いデータですね。

トラックバックもさせていただきました。
ご了解願います。

投稿: かなめ | 2007年3月31日 (土) 02時02分

いつも楽しく拝見させて頂いております。
少子化・趣味の多様化等々国内の販売において各社苦戦しているようですね。
ヤマハ発動機の取り組みで面白い記事を見つけたので投稿させて頂きました。
他のメーカーに流れるかもしれないのに「バイクの楽しさ」をアピールする取り組みです。
国内・海外のメーカーにも頑張ってもらいたいものです。


http://www.sankei.co.jp/moto/2007/april/kiji/yamaha_weblb.html" rel="nofollow">http://www.sankei.co.jp/moto/2007/april/kiji/yamaha_weblb.html

投稿: ペケ | 2007年4月 7日 (土) 12時45分

ペケさま

コメントありがとうございます。
記事にも書いたように、バイクの免許を持っている6人に1人しかバイクを所有していない、というのはちょっとショッキングなデータですよね。
新規ライダーよりは、リターンライダーの方が潜在的なマーケットが多いとすると、ヤマハのこのような試みもうなずけます。
このウェブ連動コミック、見てみて面白かったら記事にしてみようかと思います。

投稿: さそりいのしし | 2007年4月 9日 (月) 11時00分

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